久しぶりに襖以外の事例更新、という事で。
ご紹介するのは、竹内栖鳳の「狗子」図を巻き替えさせて頂いたものです。
巻き替えとは、裂地があまり痛んでなかったり貴重なものを使っている場合、それを裏打ちし直して再利用する事を言います。
各部位の付けまわしを外して(分解) → 裏打ち直し → 再仕立てという流れになりますが
元の寸法からほとんど変えずに作業するのは非常に難しく、神経をいつも以上に使います。
今回はお客様のご希望もあり、本紙の染みだけを取り除き、痛みの少ない裂地はそのまま使うことになりました。
少し写真写りがよくないですが、全体に染みができてしまっています。
洗いと仕立て直し後の状態です。
仕上がりにお客様もご満足頂け、安心しました。
納品時はいつも緊張しますね…!