こんにちは!軸源です、今回は額装、洗いと補修のご紹介です。
以前からホームページをご覧頂いていたというお客様から、ご実家に昔からある水墨画を綺麗にして欲しいというご依頼。
お客様が小さい時から飾られていてとても親しんでおられたけれども、年月の経過と共にヤケや傷みがすすんでしまっている、という状況でした。
作品は幕末~明治期の画家、福山出身・藤井松林のもので、お預かりした時は確かに全体が強くヤケていました。
竹林に雀が描かれているのですが、特に作品右側のヤケが強く、雀の輪郭もなくなっていました。
本紙の傷みもすすんでおりあまり丈夫とはいえない状態でしたので、本紙の劣化をこれ以上進めることなくどこまで綺麗に出来るかが1つの課題。
色止め処理-洗いを複数回に分けて慎重に行い、その時の本紙の状態を相談しながらじっくり進めること幾日。
これなら大丈夫だろう、というところまで出来、裏打ちと額装を仕上げたのがこちらになります。
汚れとヤケでわかりにくくなっていた竹林と雀も、はっきりと姿を現してくれました。
心配していた本紙の劣化問題もクリアでき、ほっと一安心。
お客様にもご満足頂けました。